はじめに
NGO（非政府組織）は、社会的課題の解決に取り組むために活動を行っていますが、その活動を支えるためには多くの場合、寄付が重要な資金源となります。しかし、寄付集めは簡単ではなく、特に初めて取り組む方にとっては困難に感じることもあるでしょう。今回は、NGOの寄付集めを成功させるために押さえておきたい3つのポイントについて解説します。
目次
- 信頼を築くこと
- 寄付の目的を明確に伝える
- 寄付者に感謝とフィードバックを忘れない
1. 信頼を築くこと
寄付を集める上で最も重要なことは、寄付者との信頼関係を築くことです。信頼がなければ、どれほど良い活動をしていても寄付は集まりにくくなります。信頼を得るために大切な要素は次の通りです。
- 透明性を保つ：どのように集めたお金が使われるのかを明確に説明し、定期的に報告書などで活動内容を公開します。
- 実績を示す：過去に成功したプロジェクトや具体的な成果を示すことで、寄付者は自分の寄付がどのように役立つかを理解できます。
2.寄付の目的を明確に伝える
寄付をお願いする際に、どのような目的で寄付金を使うのかを明確に伝えることが非常に重要です。抽象的な説明ではなく、具体的なプロジェクトや支援対象を示すことで、寄付者は寄付の重要性を理解しやすくなります。
- 具体的な金額とその用途を伝える：例えば「1,000円で〇〇の支援ができます」といった具体例を挙げることで、寄付者は自分の寄付がどのように役立つのかをはっきりと把握できます。
- 感情に訴えるストーリーを伝える：寄付によって救われる人々や環境に関するストーリーを伝えることで、寄付者の共感を得やすくなります。
制作事例｜特定非営利活動法人 シェア=国際保健協力市民の会様
シェア=国際保健協力市民の会は、国際保健分野で活動する国際協力NGO団体です。
具体的な金額ごとの用途を伝えることで、自分の寄付がどのように役立つのかを把握できます。
3. 寄付者に感謝とフィードバックを忘れない
寄付をしてくれた方に対して、感謝の気持ちを伝えることは非常に重要です。感謝を伝えることで、寄付者は自分の貢献が認められていると感じ、次回の寄付にもつながりやすくなります。また、寄付後にどのように寄付が使われたのかを報告するフィードバックも大切です。
- 感謝状やメールを送る：手書きの感謝状や心のこもったメールを送ることで、寄付者に感謝の気持ちがしっかり伝わります。
- 寄付の成果を報告する：寄付によって実現した成果や進捗状況を定期的に伝えることで、寄付者は自分の寄付がどれだけ役立ったかを確認できます。
事例｜公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン
一口100万円プロジェクトでは、「完了報告書」でプロジェクトの実施内容、成果、支出、活動写真、現地の声などを報告しています。
まとめ
NGOが寄付を集める際には、信頼関係を築き、寄付の目的を明確に伝え、そして感謝の気持ちを忘れずにフィードバックすることが成功の鍵となります。これらのポイントをしっかりと実践することで、多くの寄付者に支えられた活動を続けることができるでしょう。